眠るまでに見た夢のこと

眠るまでに眼に映った事聞いた事、読んだ本やった事行った所思った所を書きます。時々、眠った後に思ったことも書きたい(願望)

「ようこそ実力至上主義の教室へ 3」を読んだ。

年の瀬に更新してから一か月。あっという間の一か月でした。

 

 季節は夏。期末テストを乗り越え夏休みを迎えた清隆たちに高度育成高等学校が用意していたのは、豪華客船による2週間のクルージングの旅だった。喜ぶ面々だったが、完全実力主義の学校が単なる旅行を計画するわけもなく、船は無人島に到着。そこで本年度最初の特別試験―無人島でのサバイバルが通達される。生活物資は試験用に与えられたポイントで購入可能。だが試験終了まで保持したポイントは2学期からの学校生活にプラスされるという。上位クラスとの差を埋めるため、最底辺のDクラスはポイントの不使用を画策、サバイバルな生活に乗り出そうとするが、特別試験は甘いものではなく―!?大人気クリエイターコンビが贈る、新たな学園黙示録第3弾!?

 

との事。

暁の護衛』の衣笠さんらしさが強く出始めたという感じでしょうか。一巻から追いかけて来て一番面白い巻でした。

 

無人島でのサバイバルとの事で、学校から舞台が移り、各クラスの個性のある生徒達が徐々に増えてきました。皆裏に物凄い一物隠し持ってそうでやばい。純粋なバカっていうのが主人公のクラスにしかいない気がする。佐倉ちゃん可愛い。

また、設定されたサバイバルルールもトリックやひっくり返しに上手く使われていて終盤に駆けて盛り上がっていく構成も良かったです。一之瀬ちゃん可愛い。

 

主人公の極端な内面も一部明かされ、実力を隠してるだけの俺TUEEE主人公から変貌しようとしています。

その一部からの勝手な憶測ですけど、力でねじまげられた主人公が成長し、ねじまげられた力その物を使って強者に復讐しようとする物語。つまり同害報復というか父殺しの欲望というか。そういうすごい強い欲望を持った主人公だと思います。「力こそ全て」って言う世界観、嫌いじゃないです。

だからこれからどうなるのか期待。どんでん返しやあっという仕掛けが合わさるとバツグンに面白くなる物語なので、ぜひかっこいい俺TUEEEをこれからも。

 

 

絵は相変わらずの美しさ。ゲームで読みたいと思っちゃう。

前作の記事はこっち。 

sjuuuuran.hatenablog.com

 では~

 

 

 

『灰と幻想のグリムガル level.7 彼方の虹』を読んだ

年の瀬。晦日。やる事はあんまり変わってないです。読んで、書いて、的な。

 

灰と幻想のグリムガル level.7 彼方の虹 (オーバーラップ文庫)

灰と幻想のグリムガル level.7 彼方の虹 (オーバーラップ文庫)

 

 『黄昏世界』から脱出したハルヒロたちは、グリムガルとも異なる『太陽の昇らない世界』にへと足を踏み入れた。なんの情報もないまま、それでも仲間を率いるハルヒロ。幸いなことに、異界の住民たちが住み着く村を発見し、ひとまずの安全を確保できたものの、過酷な環境に問題は山積みだった。更に最も必要とする「グリムガルに帰る方法」はまだ手がかりさえも見つからない。
自分たちは帰ることができるのか、そして時たま頭をよぎる本当に『帰る』場所は違うところなのでは、という感覚。様々な想いを胸に抱きつつ、ハルヒロたちは、異界の探索を進めていく。灰の中をさまよい、行き着く先には――

 

との事。過去記事はこちら。

 

 

sjuuuuran.hatenablog.com

第七巻まで来ましたが、ハルヒロ達は異世界の異世界に行ってしまいます。

ゲームで行ったら特別ステージ? 陽の昇らない世界という事で、今まで以上にハードモードになってますね。

身振り手振りでコミュニケーション取ったり、死体あさりというか、ゴミ漁りみたいな事もして生きていきます。

それが面白いのは、やっぱり主人公達の等身大の悩みが読んでいて楽しいからなんでしょう。ハルヒロの恋愛もちょっと進展あった? し、ハルヒロ以外のクザクや、シホルの成長も描かれていて、うわあ頑張ってるんだなぁと、応援したくなってきます。世界の謎も少し匂わされてます。死なないでね……

 

全く終点がどうなるのかわからない世界ですけど、少しずつ成長してレベルアップする主人公達、頑張って乗り越えていって欲しいです。

 

 

 

……ララとノノとか、一体何がどうなってあんな風になってんのやろ? 案外今までのキャラで一番すごくない?(独り言)

 

 

 

 

『灰と幻想のグリムガル level.6 とるにたらない栄光に向かって』を読んだ

最近全然ラノベ読んでませんでしたね。

 

 「目標はもう決まったわけだろ? それなのに、帰るってどういうこと?」
ハルヒロたちとトッキーズが発見した「黄昏世界」は新たな狩場として注目を集めていた。
ハルヒロたちも、以前は逃げるしかできなかった白い巨人を撃退し、安定した稼ぎを得られるまでになっていた。
しかし、あるクランの行動がきっかけで「黄昏世界」の危険度が跳ね上がってしまう。
そんななか、以前に加入した「暁連隊」のリーダーであるソウマと再会したハルヒロたちは、なし崩しに複数のクランが参加する、大規模なミッションに加わることになる。
精強な義勇兵たちと共に戦うことで、ハルヒロは何を見て、何を思うのか――

 

との事。ちなみに前作の時に書いたのはこちら

 

sjuuuuran.hatenablog.com

 はや六巻。アニメ化も決まり、とても盛り上がっているような気がします。

いつも通りの死にかけの辛い旅が続きますが、前半はハルヒロの恋物語みたいになっています。モテ……てるのか? 振られてるのか? いまいちよくわからないけど、頑張ってリーダーやってるハルヒロにはとても幸せになってほしい。

 

キャラの描写っていうか声? 心の声? の書き方がとても面白くて読みやすいですね。つらつら書き流している感じなんですが、頷けるって言うか、主人公の平凡さがよくわかる。そういう主人公が頑張ってるので応援したくなります。

後描写。「どどどどどどどどど」とか「どっしゃーん」っていうレベルの描写が時々出てくるんですけど、全然違和感ないって言うか、読みやすいっていうか。

また、等身大の主人公達ですが、この巻ではソウマを始め、滅茶苦茶強い義勇兵たちも出てきます。ここで「俺も目指そう」ってならないのがグリムガル。「頑張って、生き残る」が目標。でもこういう奴が生き残ったりするんだよなぁ(願望)

 

この物語のゴールはまだ見えないですけど、もう皆死なないで欲しいなぁ……とか、まあ無理なんだろうけど。次巻も楽しみです。

 

「青春ブタ野郎はおるすばん妹の夢を見ない」を読んだ

私は鴨志田さんの作品はこのシリーズだけなんですが、多分ちょくちょく前作(さくら荘)のキャラ達が出てますね。おそらく(あいまいな印象)。

 

 

 

おうち大好き妹から重大発表!
お兄ちゃんのためにお留守番卒業!?な、シリーズ第5弾!

中間試験間近のこの日、咲太は朝からあることに悩まされていた。
『明日、七里ヶ浜の海で会えないかな、翔子さんより』
初恋の相手、翔子から手紙が届いたのだ。しかも咲太は、おつきあいしている麻衣さんにそのことを話せないでいた。またもやこれは波乱の予感!?
――と思ったら、今度はおうち大好きな妹のかえでから、突然の重大発表が! その内容は「学校に行く」というもの。
いじめが原因で家から出られなくなったかえでが掲げた目標に、咲太は全面協力を決意。麻衣さんもまた力を尽くしてくれることに。しかし、2年間まともに外に出なかったかえでにとって、目標到達への道はなかなか険しく――。
フツーな僕らのフシギ系青春ラブコメ、おうち大好きかえでが「お兄ちゃんのためにお留守番卒業! 」なシリーズ第5弾!

 

との事。

かえでの話にはいつかなるとは思ってましたけど、かえでちゃんの苦悩と主人公の咲太の苦しみが丁寧に書かれていて切なかったです。

咲太は一見よくいる世間を斜に捉えた主人公ですが、斜に曲がってしまったなりに一生懸命に周囲の人と向き合って、逃げない主人公ですね。静かにかっこいいと思います。

うん、静かにかっこいい。静かって何だろう。

 

思春期症候群という物に悩まされる高校生たちのお話なんですが(心の悩みや苦しみが原因で人から見えなくなったり、自分が二人になったりタイムリープしたりしてる)、青春時代の繊細な心理を書くのが上手い作家さんだと思います。

理解されたり、されなかったりする彼らですが、彼らが安らぐ事の出来る場所にたどり着く事が出来ればいいなと思いつつ、次巻を待ちたいです。

 

 

『屍者の帝国』を観た

10月の始めに公開されたと思ったら一カ月で終了。最近って早いんですね。


「屍者の帝国」劇場本予告 - YouTube

 

屍者復活の技術が全欧に普及した十九世紀末、医学生ワトソンは大英帝国の諜報員となり、アフガニスタンに潜入。その奥地で彼を待ち受けていた屍者の国の王カラマーゾフより渾身の依頼を受け、「ヴィクターの手記」と最初の屍者ザ・ワンを追い求めて世界を駆ける―伊藤計劃の未完の絶筆を円城塔が完成させた奇蹟の超大作。

 

原作本の紹介分を抜いてきました。

主人公はワトソン。ホームズの相棒のワトソン君です。護衛のバーナビー、旅の記述者にして屍者フライデー、謎の美女ハダリーと共に世界を駆け巡ります。

 

屍者は発明されてから全世界に伝播しましたが自我はなく、最初の屍者ザ・ワンのみが自我を持ち得た。科学者のワトソン達はその秘密が書かれているであろう「ヴィクターの手記」を巡り旅に出かけ、そこでのグレート・ゲームを描きます(すみませんグレート・ゲームの意味わかってない使ってます)

 

原作との相違としては、一番大きな所は屍者フライデーが主人公ワトソンの親友(場合によってはそれ以上の感情を持っていた)であるという所です。

何分原作を読んだのがかなり前なので再読してからもう一度感想を書き残したいなと思うんだけど、一応備忘的に感想を羅列したい。

 

・絵はもうめちゃくちゃ綺麗。音楽も良し。フランケンウォークも素晴らしい。これだけで価値がある。

スチームパンク的な世界感がすげえ良かった

フランケンシュタイン博士の屍者技術が発達した世界という設定だけでムネがドキドキになる。これだけでこの作品は大勝利だし、この点でこの作品は伊藤計劃が素地を作ったと言いきれる(原作は序盤30pだけしか彼が書いた部分はないのですが)

・フライデーとワトソンの友情が根幹に据えられた。知的探求というより、フライデーともう一度話したいという友情が主人公を突き動かす

・こうしないと二時間で収められなかったのかもしれない

・様々な説明が原作にはあったが、かなりハショってるので原作未読だと最後の展開に追いつけない気がする。というか追いつけない。それを全部絵でカバーしてる。

・Mの最後の台詞が「サイボーグ009」とちょっと被っていた。全世界がどうとか人間の自由とか、そういう話だったんだっけ?

・だがとにかくハダリーが美しい

 

少し詰め込み過ぎなきらいはあったけれど、美しい映像が見れて良かったです。でもどうせワトソンとフライデーの友情に焦点を当てるなら、そこをもっと掘ってほしかったなぁというのが正直な感想です。

友人の屍体と共に魂を求めてアジアをさまようワトソンの苦悩と知的欲求。

ヴィクターの手記をめぐるカラマーゾフの決断。

豪放磊落ながらぽろっと深い言葉を言うバーナビーのかっこよさ。

魂を欲する美女ハダリーとワトソンの絡み。

斬鉄をするブシドーヤマザワと屍者化した大村益次郎(なぜカットしたし。絶対に観たかったんですが)

花嫁を復活させようとするザ・ワンの醜悪だが純粋な慕情

 

もっと欲しかった。面白くないわけじゃない、もっと長く観たかった。出力されるフォーマット(画、音楽、声優)は最高に良かったのでなおさら。

二部作とかにしてもいいから、そんな作品でした。

 

原作読みなおそう。

 

 。

 

 

 

『たったひとつの冴えたやりかた』を読んだ

久しぶりにSFを読みました。多分SFを読んでない人でも知ってる超有名作。

 

 やった!これでようやく宇宙に行ける!16歳の誕生日に両親からプレゼントされた小型スペースクーペを改造し、連邦基地のチェックもすり抜けて、そばかす娘コーティーはあこがれの星空へ飛びたった。だが冷凍睡眠から覚めた彼女を、意外な驚きが待っていた。頭の中に、イーアというエイリアンが住みついてしまったのだ!ふたりは意気投合して〈失われた植民地〉探険にのりだすが、この脳寄生体には恐ろしい秘密があった…。元気少女の愛と勇気と友情をえがいて読者をさわやかな感動にいざなう表題作ほか、星のきらめく大宇宙にくり広げられる壮大なドラマ全3篇を結集!

 

との事。

 

筋書が示す通り(そしてかわいい表紙が表す通り)超王道のスペースファンタジーです。

時々酔った時に友達と「SFを読んだ事のない人に勧めるなら?」と言う話をする事があり、私は大抵『夏への扉』や『星を継ぐもの』『あなたの人生の物語』『ユービック』(海外ばっか……)なんかを薦めるんですが、その中にこれも絶対入ります。

 

表題作である『たったひとつの冴えたやりかた』は、危機に陥った少女がそれを解決するためにまさにこれしかない、という物を選ぶんですが、この辺りはゴドウィンの『冷たい方程式』と似通ります。冷たい宇宙空間での未知との遭遇によって引き起こされる友情と残酷さ、そして少女の素直な気持ちが読者の切ない気持ちを誘う……と何だか今書くとうさん臭ささえ感じるベタベタな褒め言葉が似合うSFです。

 

他の二編も、宇宙を股にかけて冒険する男の初恋の女性との再会と別れや、宇宙人とのファースト・コンタクト、といったベッタベタの宇宙SF物が揃っていて、全部面白い。宇宙SF見本市みたいな感じです。勿論もっと色んなのあるんですけども。

 

さらに良いのが訳。浅倉久志さんの訳は軽妙でわかりやすく、雰囲気が良く伝わってきます。『衝突』で行われるファースト・コンタクトで宇宙戦争の危機を迎えてしまった宇宙人とヒューマンの片言コトバでの必死の交渉のテンポの良さと、それと相反するようなもどかしさは中々出せないと思います(原書を読まずに何を言ってるんだ私は)。

 

面白いSFが読めて楽しい気分でした。

 

 

 

 

『ようこそ実力至上主義の教室へ2』を読んだ

最近シャチク度が進行し、残業代が入ったので買いました。

 

 生徒の全てを実力で計る、完全実力主義の教育学校・高度育成高等学校。最底辺のDクラス所属の綾小路清隆は、心優しき美少女・櫛田桔梗に懇願され、Cクラスの陰謀で停学の危機に陥ったクラスの不良・須藤を助けることに。隣人たる堀北鈴音にも声を掛けるが、彼女はなぜか消極的。聡明な鈴音から唯一示されたヒントは、クラスメイトの地味少女・佐倉愛里の存在。事件の鍵を握る彼女を追跡するうち、清隆達は愛里の隠された秘密に気付き……。さらにはBクラスの謎の美少女・一之瀬も加わり、須藤の救済に挑む! 大人気クリエイターコンビが贈る、新たな学園黙示録第2弾!!

 

との事。

 

前作の記事はこちら

sjuuuuran.hatenablog.com

 

トモセシュンサクさんの描く絵はマジでストライクど真ん中なのでこれはずるいですね。それだけで買うもん。

 

今作も色んなキャラが出てきますが、一番よくわからない(隠し事が多い)のは主人公です。彼の抱える物がいったい何なのかによってこの作品の面白さってすごく変わってくると思います。2巻でもそれは明らかにされませんでした。レートが段々上がってきたぞ……

今巻としては極度に人を怖がる同級生の女の子(表紙の女の子)が頑張って自立していく話でした。可愛い。オッパイ大きい。可愛い。

ただCクラスの陰謀との解決策はちょっと力押しだったっすね。お金が全てを解決する。資本主義だったうん。

 

衣笠さんのは暁の護衛がかなり面白かったので、どうしてもそれレベルを求めてしまうけど、媒体違うし、各キャラ別にエンドがあるわけじゃないし、どうなるのか、どうなるのか……(ゴゴゴ)

 

完全にギャルゲーを求めてしまっているなこれ。まだ1200円くらいしか課金してないし、多分次も買います。