眠るまでに見た夢のこと

眠るまでに眼に映った事聞いた事、読んだ本やった事行った所思った所を書きます。時々、眠った後に思ったことも書きたい(願望)

『灰と幻想のグリムガル level.12 それはある島と竜を巡る伝説の始まり』を読んだ

もう12巻目になったのですねこれ。

 

灰と幻想のグリムガル level.12 それはある島と竜を巡る伝説の始まり (オーバーラップ文庫)
 

 オルタナに戻るべく、ハルヒロたちは山だらけの敵地を突き進んで海を目指す。
冒険に次ぐ冒険の末、ようやく辿りついた海辺には一隻の船が乗り上げていた。
様子を窺うハルヒロたちの前に、なんと付け髭をつけた少女が現れる! 
「あたしはモモヒナ! であーる! 名を名乗れーっ! 」
謎の海賊(?)モモヒナとの出逢いに導かれ、大昔から竜が住まうというエメラルド諸島へと向かうハルヒロたち。
到着した一行を待ち受けていたのは、その竜に襲われて大混乱に陥っている海賊の楽園だった――!?
灰の中から生まれた冒険譚が、舞台を海に移し新たな物語を紡ぐ。

 

との事。作者である十文字さんの書き方がとても好きなので、今巻も楽しく読めました。ただ箸休め的な巻である事は間違いなし。

思えば中途巻を読んでも全然書き残していなかったのですが、ちゃんとここまで読んできています。

 

メリィが復活してから一巻目で、戸惑いながらもいつものメリィといつものハルヒロ、クザク、ユメ、シホル、セトラと、メンバーが増えたり減ったりしながらも旅が続いている。でも確実に関係性は変わっていて、特にメリィとハルヒロの関係はラブロマンスに片足を突っ込み始めていますね。このまま幸せになってほしい。

あとランタが居なくなってしまったからかクザクが活躍する頻度が増えていて、キャラがどこに迷走するのかこちらもワクワクする。

それにしてもハルヒロは完全に皆から信頼されるリーダーになりましたね……一巻からの道のりを考えるとグッと来る物があります。

セトラは多分メンバー唯一の現地人で、ちょこっと加入かと思ったらこのまま仲間として正式参加しそうな勢いです。ランタが戻ってきた時、どうなるか(というか、戻ってくるの?)

ラストのどっきりに、メリィの謎が世界の謎に直結しそうな怖さも併せ飲み

どこまでも地続きな世界としてファンタジーを描いているのがやっぱり特徴です。

このままだと「薔薇のマリア」並みに巻数が伸びそうですが、なんとかしてぜひ完結まで走り抜いて欲しいです。

 

 

つまるところ、次の巻が早く読みたい。

では~

 

sjuuuuran.hatenablog.com

 思えばここから書いてなかった。一度全部ちゃんと書くのもありか……

『ひげを剃る。そして女子高生を拾う。』を読んだ

最近ラノベの記事が続いています。映画もちょくちょく見ているので載せたいのですが自分的なタイミングが中々無く、書かないと忘れるので書きたい、という所とのジレンマ。

 

 5年片想いした相手にバッサリ振られたサラリーマンの吉田。ヤケ酒の帰り道、路上に蹲る女子高生を見つけて―「ヤらせてあげるから泊めて」「そういうことを冗談でも言うんじゃねえ」「じゃあ、タダで泊めて」なし崩し的に始まった、少女・沙優との同居生活。『おはよう』『味噌汁美味しい?』『遅ぉいぃぃぃぃぃ』『元気出た?』『一緒に寝よ』『…早く帰って来て』家出JKと26歳サラリーマン。微妙な距離の2人が紡ぐ、日常ラブコメディ。

 

との事。

面白かったです。テンポよく読めました。

家出JKを泊めてあげるサラリーマンの吉田が、5年間片思いしていた巨乳の上司にばっさりフラれた帰りに女子高生を拾う。奇妙な同居生活。

距離感がとても良かったです、家出女子高生の沙優と吉田。二人とも手探りで、相手を傷つけないようにどうやって暮らしていくか、知っていくのか、悩みながら徐々に関係を作っていきます。

かわいいの女子高生を拾ってしまうと欲望が広がるのが典型なんでしょうけど、吉田は真人間なのでそういう事しません。吉田、とても良い奴です。会社でもモテてるし。

ただ忘れてはいけないのは、大人としての最善が「沙優をまともな状態で学校に通えるようにする」事であって、それは吉田も重々承知しています。だからこの点で吉田はマジでクソで、彼はそれもまたわかってる。

光源氏うさぎドロップの主人公も、庇護下の女の子がちゃんとした場所できちんと成長するまで待ってますからね(何の話だ)

でも沙優だって一人の人間なわけで、やむにやまれぬ理由は一切語らないけど笑顔の下で苦しんでる。

宙ぶらりんの関係がどこまで行くのか。二人にとっての最適解がよくわからないけれど、一巻としては多分これで良いんだと思う。

 

ブコメって書いてありましたけど、別にラブにならなくても問題ないくらいテンポ良いし、むしろ続くなら単純にラブにならないで欲しいなって思ったりしている。

仕事シーンはテンポ良く、後輩ちゃんも可愛い上司も可愛い。双方甲乙つけがたいくらい可愛かった。

サブヒロインにいつも目が行く人間として一位が決められないのは恥ずかしいけど仕方ない! それくらい可愛かったんだ!

繊細で曖昧で、あたたかい空気を感じられる良い作品でした。

次の巻は……出るのだろうか……?

 

 

では。

『ワキヤくんの主役理論』を読んだ

最近、ラーメンyoutuberの動画を見ていてラーメンを食べたい欲が高まっているのですが、僕には二郎系はマジで多すぎるようです……先週も中本挫折したし……悔しい……とか。

 

ワキヤくんの主役理論 (MF文庫J)

ワキヤくんの主役理論 (MF文庫J)

 

 青春を最大限楽しむためのメソッド“主役理論”を掲げ、夢の一人暮らしを勝ち取った俺・我喜屋未那。隣に住む少女・友利叶も一人暮らしで、クラスメイトで、バイト先も趣味嗜好も全てが同じ…なのに俺と真逆の“脇役哲学”を掲げる、決して相容れない天敵だった!そんな叶との口喧嘩の果て、同時に部屋の壁を蹴破ってしまい、何故か同棲する羽目に。そして俺たちは、やはり同時に考えた―これは戦争だ、と。俺の“主役理論”と叶の“脇役哲学”、どちらが正しいかこの同棲で白黒つけようか!

 

との事。

イラストから話すのは邪道かと思いますが、緩さと可愛さがマッチしたいいイラストでしたね。表紙には背中しか映っていない主人公がワキヤくんなわけですが、ワキヤという苗字ながら主役を目指して奮闘する、という物語です。

カクヨムに書かれていたという事で、サクサク進むのがwebスタート小説の妙味、という所でしょうか。こういう青春ものではクラスカースト一位のマウティング野郎が出てくるのが常ですが、主人公は上手くやっているタイプの奴なのでマウンティングされません。そこが新鮮でした。

だから下剋上ものじゃないんですよね。そこはちょっと想像と違っていた。

友利もワキヤも上手くやっていけるんだけど、どこかに虚無感を抱えているタイプの人間で、めんどくさいなぁ、でもそれが人間だよなぁ、とか思ったり思わなかったりしながら読みました。自分が結局何を欲しいのか、よくわからないんだけどはち切れそうなエナジーだけはあって、それが上手く発散できたりできない奴がいる。

欲しい物は一応あるけど、それが本当に欲しいのかもよくわからない。でもとりあえず頑張ってみようぜ! 青春! って感じだった。(強引なまとめ)。

スカッと面白い理論でカーストが上の奴をぶっ倒すお話じゃないので、そこを求めると違うなぁってなっちゃうかもしれないです。クスッとした笑いが多いのが特徴でした。

一番可愛かったのはさなか。こっからどうなるのかわからないけど報われてほしい。サブヒロインにばかり目が行ってしまうのはなんででしょうね……

 

 

という所で。辛いラーメンが食べたい……!

 

『あまのじゃくな氷室さん2 好感度100%から始める毒舌女子の落としかた』を読んだ

新学期、新年度、春! という奴ですね!GWの予定が決まっていません犬です!

インフルエンザでダウンしていたのですが、本日復帰しました(本当どうでもいい)。

で、復帰記念で五年ぶりくらいに蒙古タンメン中本を食べに行ったのですが、辛さ依然に量が多くて……もう普通盛りが食べれず残すレベルです(味噌卵麺でこの様)。このブログがラーメン食べ歩きとかに変化する事は無理そうです。

 

あまのじゃくな氷室さん2 好感度100%から始める毒舌女子の落としかた (MF文庫J)

あまのじゃくな氷室さん2 好感度100%から始める毒舌女子の落としかた (MF文庫J)

 

 高圧的で性格はキツく毒舌ばかりの氷室涼葉。そんな彼女の“デレデレな本音”が丸聞こえになってしまった田島愛斗は、想いを寄せる涼葉の本音と建前に振り回されたものの、晴れて『友達』となり関係は一歩前進。だが愛斗にはクラスメイトのギャル・砂城雅がいつも近くにいて―焦る涼葉は「両想いの友達の方が上よ!」と見当違いに張り合ってしまい、結果的にいつものこじらせたあまのじゃくっぷりを発揮する。そんなところも愛斗は嬉しく、微笑ましい気持ちで日々を過ごしていたのだが―二人の下へ新たな火種が…!?「生徒会書記の相沢波瑠。今日から頑張っちゃいます!」MF文庫Jが贈る、捻れ系青春ラブコメ第2弾!

 

との事。第二巻です。一巻の記事は下

 

sjuuuuran.hatenablog.com

 

前巻から引き続き、毒舌ヒロインの本音が聞こえるモードは健在のまま、キャラが増えてスタートです。

表紙の砂城さん、一巻から既に圧巻のヒロイン力(ぢから)でしたが、今巻も圧倒的なヒロイン力で並み居る敵を薙ぎ倒していきます(筆者視点)。こんなギャルいたら惚れるわ。

氷室さんにも成長が見れますし、生徒会に追加された相沢さんも柴くんも良い奴で意外と生徒会が賑やかになってきましたね。

砂城さんと氷室さんの二台巨頭に匹敵する新しいメインヒロインとか、新たなナンナさんの道具とか、主人公の声が聞こえちゃうとか、考え次第には3巻がガンガン面白くなりそうだから次も読みたいです。

 

いやしかし蒙古タンメン……量多かった……

『絶対彼女作らせるガール!』を読んだ

気付いたら間が空いてしまいましたね。

 

 この学園には必勝の女神がいる―。白星絵馬の手のひらに願い事を書くと叶う、そんなジンクスといつも笑顔な人柄で学園でも人気のクラスの太陽・絵馬を尻目に、目立たず冴えない自称幽霊の大地は生徒会室へ。憧れの生徒会長・獅子神玲花の雑務のためだ。が、ある日大地が偶然絵馬の「とある秘密」に触れたことで、絵馬が大地の恋愛を全力応援すると宣言!さらに絵馬を信奉する学園トップ美少女の猪熊みりあと鷹見エレナまで巻き込んで大地のモテ改革を開始!!大地の学園生活は瞬く間に一変していき―!?第13回新人賞“優秀賞”の正統派青春ラブコメ、爽快に登場!

 

との事。

怒涛の勢いで始まり怒涛の勢いで終わった主人公亀丸大地の改造奮闘記です。

大好きな生徒会長に気に入られるために、真っすぐ一本道に精進します。蛇の道には行きません。美少女たちに支えられながら服を替え、髪を切り眉を整え、好きなあの子の行動を調査(ちょっと変態っぽい)。

基本的に大地が良い子なので、支える美少女も途中から愉しくなっている感じがある。白星さんと獅子神さんがヒロインツートップなのかもしれないですが、僕はエレナさんとみりあちゃんと獅子神を推します(真顔)。メインヒロイン(表紙の女の子)をむしろ推さないのが我が最近のブーム。

いや白星さんが嫌いなわけじゃないですよ?! でもみりあちゃんとエレナさんと獅子神さんの頑張ってる感じ好きなんだよなぁ……

支えられる大地、そして生徒会長も色々抱えていますが、それでもやっぱり突進あるのみです。むしろ俺も眉とか整え出す勢いでございます。

一応の一区切りはあったものの、最後に大爆発で「次号へ続く!」(クリフハンガーエンド)となったので2巻が待たれる……

 

 

とか思ったらもう出てますね! エターならないで頑張ってくださいね! 少なくともエレナさんがデレるまでは!!!!!(吐血!!!!)

 

 

 

 

 

 

『あまのじゃくな氷室さん 好感度100%から始める毒舌女子の落としかた』を読んだ

タイトルを打っていて長いなと思いました!

 

完全無欠な優等生だが、高圧的で性格はキツく毒舌ばかりの生徒会長・氷室涼葉。そんな彼女に想いを寄せる副会長・田島愛斗は、ある日彼女の言葉の裏に隠された“本当の気持ち”が聞こえるようになっていた! そんな涼葉の本音――それはなんと、あの辛辣でキツい態度や毒舌の何もかもが建前で、本当の彼女は愛斗にべた惚れだったのだ! お互い両想いとわかって喜ぶ愛斗。解答付きの恋愛ならハッピーエンドなんて楽勝だよね! ということでさっそく告白をしたものの……断られちゃった!?
MF文庫Jが贈る、答えがわかっているのにすれ違っちゃう捻れ系青春ラブコメ開幕!

 

との事。

恋する彼女の本音を聞きたいって欲望は今でも思ったりする時がありますが、それを地で行ったらどうなるか、がテーマだったのかなー

キュンキュンした。とってもキュンキュンしたぞ! まず登場人物が全員可愛い!

ご都合主義がうまい塩梅で混ざっていて(主人公とヤンキーが戦う所は特に)、ストレスフリーの萌えがずっと続くんですよ。ただ単に都合が良いとは違っていて、「ああ本音がわかってるのにそうなっちゃうのか……」というのが笑えるし、非常に良いバランスだった。

神様のナンナも可愛いし、特に砂城さんが良い子過ぎる。最高に良い子。こんなん絶対惚れる。僕なら絶対砂城さんで主人公センスないとまで言える(言えない)

ただメインヒロインの氷室さんも常にデレてるのにツンであるというすごい状態なんだよな。微妙に芋っぽいせりふの後にシンプルな本音が混ざるともうキュンキュンしちゃいますよ……

次巻が出るっぽいし、絶対に砂城さんが活躍するだろうから期待してまっています!  砂城ルート頼む!

『さよならの朝に約束の花をかざろう』を観た

書き癖が着くと、何か読んだり観たりすると書きたいなと思うようになりますね!

 


映画『さよならの朝に約束の花をかざろう』予告編

 

縦糸は流れ行く月日。横糸は人のなりわい。
人里離れた土地に住み、ヒビオルと呼ばれる布に日々の出来事を織り込みながら静かに暮らすイオルフの民。
10代半ばで外見の成長が止まり数百年の寿命を持つ彼らは、“別れの一族”と呼ばれ、生ける伝説とされていた。
両親のいないイオルフの少女マキアは、仲間に囲まれた穏やかな日々を過ごしながらも、どこかで“ひとりぼっち”を感じていた。
そんな彼らの日々は、一瞬で崩れ去る。イオルフの長寿の血を求め、レナトと呼ばれる古の獣に跨りメザーテ軍が攻め込んできたのだ。絶望と混乱の中、
イオルフ一番の美女レイリアはメザーテに連れさられ、マキアが密かに想いを寄せる少年クリムは行方不明に。マキアはなんとか逃げ出したが、仲間も帰る場所も失ってしまう……。
虚ろな心で暗い森をさまようマキア。そこで呼び寄せられるように出会ったのは、親を亡くしたばかりの“ひとりぼっち”の赤ん坊だった。
少年へと成長していくエリアル。時が経っても少女のままのマキア。同じ季節に、異なる時の流れ。変化する時代の中で、色合いを変えていく二人の絆――。
ひとりぼっちがひとりぼっちと出会い紡ぎ出される、かけがえのない時間の物語。

(公式サイトのストーリーより)

 

との事。鑑賞中はそれこそ織り込まれた糸のように複雑なストーリーだなと思いましたが、公式サイトの解説は簡潔にまとまっていて素晴らしいですね。

綺麗で、もどかしい物語でした。愛を知る、という事ですが、それは単純な恋愛関係ではありませんでした。もしエリアルとマキアが同い年で出会っていたら、永遠の時を生きる少女と、人の生しか生きられない少年の非恋の物語になっていたかもしれません。

でも二人は母と子供として出会って、エリアルがお母さんを追い越してしまう。

 

マキアはずっと少女のまま、「母」になろうとする。そしてレイリアとクリムとの三角関係に敗れた後遺症から、恋愛はしません。だから新しい人と付き合わないし、エリアルを言い訳にして生きている節もありました。エリアルがマキアに抱いた好意を拒否しながらも受け入れたいという中途半端な感情を抱いて、いずれ来る別れに怯えながら。

多分ここが味噌なんだと思います。作中の他のお母さんは皆年を取り母になっていきますが、マキアだけはずっと少女で、中途半端に「母」を演じ続けます。

必死に頑張って、努力してミスして……中途半端なまま「母」をやり抜きました。母の理想像には追いつけず、少女として生き続ける事も出来ず、それでもエリアルを想って母をやり抜いた。

エリアルの女性関係は常にマキアの事が頭によぎっているけれど、マキアの事を想って、他の女性をちゃんと愛して成長していく。

二人は最初に母子という選択をしただけで、途中から他の選択肢へと移ってもよかったわけです。でもそうしなかった。「少年」「少女」としての正解には行かなかった。

 

二人とも正解を選ばない事で、深みのある二人だけのゴールにたどり着きました。

エリアルを拾うべきではなかった/マキアへの好意を隠すべきではなかった/別れるべきではなかった/ずっと一緒にいればよかった/

一つでも別の道を選んでいれば母と子の性愛物語になっていたけど、全部違う道を選んだ事で、綺麗で気高いお話になっていたと思います。

 

その所為でもどかしいんですけどね! 最初に母と息子って関係性を選択したマキアがすごいとしかいいようがない!

(つーか逆・光源氏しても良かった気がする。二人が逆だったらなってた気がする)

最終的に二人が「ただいま」と「おかえり」が言える関係になれて良かったです。

 

*対照的に、レイリアは母である事を完全に捨て去った。多分こういう選択も、「少女」にはありなんだと思います。

*川井憲次はやっぱりあれですね、音楽がBGMではなくてFAM(front attack music)ですね。攻撃してきます。

*絵はすっごい綺麗だった。川井憲次のFAMと合わせてこれだけで楽しめるレベルでした。