眠るまでに見た夢のこと

眠るまでに眼に映った事聞いた事、読んだ本やった事行った所思った所を書きます。時々、眠った後に思ったことも書きたい(願望)

「ハイカラ工房 来客簿」を読んだ

最初「ハイカラ」を「バンカラ」と読み間違えていました。タイトルを覚えるのが苦手です。

 

ちなみに「ハイカラ」とは「high collar」、高襟のシャツの事を言い、転じて西洋にかぶれる、西洋の物を使う、着るといった事を言い、「バンカラ」とはハイカラへのアンチテーゼとして流行ったファッション、思想の事を言います。全部wikiから。

 

  昔ながらの工房が軒を連ねる、東京は浅草の職人街。
 魔法使いがいるという噂の革工房『ハイカラ工房』を覗いてみれば、今日も無骨な青年が、熱心に仕事に打ち込んでいる。
 工房を切り盛りする店主は、若き革職人・神崎時宗。手ぬぐいを頭に締めた、目つきの悪さが際立つ風貌とは裏腹に、腕は確かで仕事は丁寧。
 その巧みな腕前で、工房に持ち込まれる、曰く付きの革製品と、そこに籠められた人々の想いまで、たちどころに修理してしまうらしい。
 どうやら彼が持つ魔法のような技術には、秘密があるようだ――。

 

との粗筋です。この粗筋は一点ポイントとして「秘密」が書かれています。これは読者に明示されますし、サイトのお試し読みの所を読むとわかります(ので書かない)。

 

この「秘密」が主人公の性格の純朴さや周囲の人の素直さの理由として使われていて、また作者、つるみさんの特徴(だと筆者が勝手に思っているの)である「登場人物たちの素直な言い回し」をしっくりくる物にしています。つるみさんの作品は三作出ていますが今作が一番面白いと思います。

 

革に対する知識と、それを使う人たちの思いが交互に描かれ、ひたむき、ちゃっかり、一途、はっきり、色んな性格の人々が綺麗に描かれていました。素直に日々を生きる人たちの持ち物に込められた思い達を巡る心の温かくなるお話、を読みたい方にはおすすめです。個人的には第三章が一番好き。オチが明示されなかったのもいい。

恐らくつるみさんは革が好きだと思う。

 

後やっぱり幼女が可愛いのがいいですね幼女が。後今の基準だと椛も少女だからなおいい(大事な事なので最後に言いました)

 

続くかもしれないオチですが続かなくてもいいし、続いたら続いたで面白い、そんな一冊でした! 

 

 

 

 

……バンカラ工房とか出て来て対決とかしてほしい(出てこないしそんな話じゃない)