『ワキヤくんの主役理論』を読んだ
最近、ラーメンyoutuberの動画を見ていてラーメンを食べたい欲が高まっているのですが、僕には二郎系はマジで多すぎるようです……先週も中本挫折したし……悔しい……とか。
青春を最大限楽しむためのメソッド“主役理論”を掲げ、夢の一人暮らしを勝ち取った俺・我喜屋未那。隣に住む少女・友利叶も一人暮らしで、クラスメイトで、バイト先も趣味嗜好も全てが同じ…なのに俺と真逆の“脇役哲学”を掲げる、決して相容れない天敵だった!そんな叶との口喧嘩の果て、同時に部屋の壁を蹴破ってしまい、何故か同棲する羽目に。そして俺たちは、やはり同時に考えた―これは戦争だ、と。俺の“主役理論”と叶の“脇役哲学”、どちらが正しいかこの同棲で白黒つけようか!
との事。
イラストから話すのは邪道かと思いますが、緩さと可愛さがマッチしたいいイラストでしたね。表紙には背中しか映っていない主人公がワキヤくんなわけですが、ワキヤという苗字ながら主役を目指して奮闘する、という物語です。
カクヨムに書かれていたという事で、サクサク進むのがwebスタート小説の妙味、という所でしょうか。こういう青春ものではクラスカースト一位のマウティング野郎が出てくるのが常ですが、主人公は上手くやっているタイプの奴なのでマウンティングされません。そこが新鮮でした。
だから下剋上ものじゃないんですよね。そこはちょっと想像と違っていた。
友利もワキヤも上手くやっていけるんだけど、どこかに虚無感を抱えているタイプの人間で、めんどくさいなぁ、でもそれが人間だよなぁ、とか思ったり思わなかったりしながら読みました。自分が結局何を欲しいのか、よくわからないんだけどはち切れそうなエナジーだけはあって、それが上手く発散できたりできない奴がいる。
欲しい物は一応あるけど、それが本当に欲しいのかもよくわからない。でもとりあえず頑張ってみようぜ! 青春! って感じだった。(強引なまとめ)。
スカッと面白い理論でカーストが上の奴をぶっ倒すお話じゃないので、そこを求めると違うなぁってなっちゃうかもしれないです。クスッとした笑いが多いのが特徴でした。
一番可愛かったのはさなか。こっからどうなるのかわからないけど報われてほしい。サブヒロインにばかり目が行ってしまうのはなんででしょうね……
という所で。辛いラーメンが食べたい……!