「この恋と、その未来。一年目 夏秋」を読んだ
二巻目も相変わらず、身体に恋するのか(身体が恋するのか)、心で恋するのか(心が恋するのか)という事で悩む主人公だった。
――せめて、誰の物にもならないで欲しい。
そう思ってしまうのは、わがままだろうか――
夏休みを迎えた四郎と未来は、和田、三好の
四人で泊まりがけの旅行へ向かう。
島での開放感の中、未来に三好との仲を煽られ
何とも言えない微妙な気分に陥る四郎。
未来に対しての決して明かすことのできない好意を
秘めたまま二学期に突入した彼は、
三好とともに文化祭委員を引き受けることに。
穏やかな彼女に心地よさを感じながらも
未来への恋心を払拭できない四郎だが、
クラスが団結し賑わう文化祭に、
未来の心を奪う人物が現れて……。
話題作、第二幕。
未来の身体か、もしくは心、その両方に恋している主人公の揺れる心を丁寧に描いている。でも文章だけ読んでいる限りじゃ、僕には未来は男にしか読めないから難しい。
僕は「女」をどこで認識してるんだろうとか、そんな事考えてしまった。
でもとりあえず最後の主人公のクソの台詞は、彼のクソさが出ていて非常に良かった。二番目の女として付き合い始めた三好さんには絶対幸せになってほしい。後方言、非常に良かった。これはやっぱりこの作品の魅力の一つだと思う。